エンジンを再発明!?「Duke Engine」のバルブレス、超軽量小型化、低振動、静寂を目指す開発
ニュージーランドの「デューク・エンジン(Duke Engine)」は、既存技術によるエンジンよりも優れたエンジン「バルブレスエンジン」を開発しています。
なんと、駆動するエンジンの上にコインを立てて置いても倒れないほどの低振動です。
1993年のアイデアの発想以来、開発を続けるなか今なおプロトタイプですが、それでも従来の同等品と比べて19%軽量、36%のコンパクト化、高効率、低振動を実現するなど、あらゆる面で優れています。
デューク・エンジンは3リッター、5気筒、4ストローク、3プラグ、3インジェクター、4500rpmで215馬力(horse power)、トルクも250ポンドフィート(ニュートンメートルなら339N・m)の出力を持ちます。
これがどれくらいの性能か、トヨタのクラウン・マジェスタに搭載されているエンジンの形式:2GR-FXEと比較するとこんな感じです。(Dukeの正確な数値は得られなかったので概算)
項目 | Duke Engine | TOYOTA CROWN MAJESTA |
---|---|---|
排気量 | 3.000L | 3.456L |
気筒数 | 5気筒 | V型6気筒DOHC |
最高出力 | 218PS/4500rpm | 215PS/6000rpm |
最大トルク | 339N・m/4500rpm | 354N・m/4500rpm |
シャフトやピストン部分はなんとも難解・複雑な動きをしており、通常は1気筒ずつがそれぞれの部品を持つのに対して、このエンジンは点火プラグやインジェクター(燃料噴射装置)部品を共有しています。
動画ではその原理をCGで説明しています。なるほど、よう分からん。
私が一番感心したのは、そのシール部分が関わる所のヘッド部ですね。ロータリーバルブエンジンや2サイクルエンジンのように通常の上下する傘(バルブ)を使わず、シリンダーごと回転させ給排気を行う、これを5気筒のシリンダーを回し効率よく三箇所で行う・・・なるほどです。
そして、硬貨を立てた状態で駆動中のエンジンの上に置いて出力に強弱の変化をつけても、コインが倒れないほどの低振動。
Low vibration engine with lighter weight
共同創設者のジョン・ガーベイ氏(John Garvey)は、「まだいくつかの問題を抱えており、生産にはまだ年月がかかるものの私たちは楽観的だ。」と語ります。
Duke Enginesの公式サイトではより詳細な機能が紹介されています。
DULE ENGINES PURE POWER
http://www.dukeengines.com/
初めてマツダのロータリーエンジンを見た時の感動と似たものがありますね。これを思いつくとは・・・やはり天才か。
ディスカッション
コメント一覧
回転するシリンダーとヘッドの気密をどうやって保つんですかねぇ?
それ以前に冷却水をどうするつもりなのか‥?
テストベンチで短時間しか動かせない代物。机上の空論エンジンですね。
ロータリーもそして現在の普通のレシプロだって、遡れば机上の空論呼ばわりされて来た訳で、思考停止に未来が無い事が良く分かる。
ロータリーエンジンの給排気システムと類似だねえ。
動く質量が大きすぎてレスポンスは悪そう。
冷却水は通せないから油浸で冷却か?
自慢ではないけど、構造は中学生の時に思いついてたんだけど。
多分、世界には僕のような考えだけを持っているやつは五万といると思う。