Google、モジュール式部品の携帯電話「Ara phone」を2015年発売!Project Ara

2017/09/11

Googleが「 Project Ara(プロジェクト・アラ) 」という企画で新しい携帯電話の発売を2015年前半に予定していることがわかりました。http://www.projectara.com/
Araは、CPUやメモリなどの各パーツをモジュール化することで、ユーザーが自分の好みに合わせて性能をカスタムできる斬新な企画です。

Phonebloks update – The story behind Ara

一連の流れと仕組み

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  1. まず、セルラー通信機能をも削りWi-Fiのみの切り詰めた構成のAraフォン(通称grayphone)をコンビニなどで販売(目標価格は50ドル=約5000円)
  2. ユーザーはこの最小構成のAra Phoneを購入
  3. 内蔵された専用のアプリを使って、自分が欲しいパーツをオンライン注文
  4. 届いたパーツを自分で組み込む
  5. 自分だけのオリジナル携帯電話の完成!

アイデアの原点

元を辿れば、「Project Ara」はオランダのデザイナーDave Hakkens 氏がアイデアしたモジュール式携帯電話「Phonebloks」をヒントにしています。

Phonebloks

FCCの認証手続き

アメリカで通信機器を販売する場合、FCC(Federal Communications Commission, 連邦通信委員会)の認証手続きが必要。

通常は、「申請した規格や仕様に問題がないか」で認証の是非が決まりますが、カスタマイズできるAra フォンには固定された仕様や規格がなく認証可能か疑問が残ります。

しかし、開発したGoogle傘下のATAP は、「FCC はAra フォンがアメリカの産業に良い影響を与えると見ている」と述べています。

開発者向けプラットフォームの整備

現在のアプリ開発と同様に、一般の開発者はこのモジュールの開発に参画することができます。

ATAPは、開発者会議 ADC (Ara Developers’ Conference) を2014年中に3回実施すると発表。

会議では「Ara プラットフォーム」や、2014年4月上旬に無償で一般公開予定の「モジュール開発者向けのアルファ版Ara MDK (Module Developers’ Kit) 」の説明などを行う予定。

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今回に限らず、アプリといい、こういったデベロッパー向けのプラットフォームの構築などが日本社会や企業で見られないのは何故でしょう?そこに大きくて新しい産業があると思うのですが・・・。

source

Project Araのその後

Project Araは、2015年の1月に発売予定だった当初はCPUからなにからなにまでカスタムできる仕様が前提だったものが、カメラなどのモジュールを追加する簡易的なカスタムにとどまることになりました。

そして最終的には中止となりました。

しかし、パートナーメーカーがこのプロジェクトの技術を使った製品を発売する可能性はあります。