倫理学の思考実験、トロッコ問題を2歳の男児はこう解決する
皆さん、トロッコ問題ってご存知ですか。このトロッコ問題を2歳の男児に受けさせる実験が行われたのですが、その実験結果が実に興味深かったのでご紹介します。
- トロッコ問題
ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?という倫理学の思考実験。フィリッパ・フットが提起し、ジュディス・ジャーヴィス・トムソン 、ピーター・アンガーなどが考察を行った。人間がどのように道徳的ジレンマを解決するかの手がかりとなると考えられており、道徳心理学、神経倫理学では重要な論題として扱われている。
具体的には次のような想定となる。
- トロッコが故障し止まらなくなった。
- そのまま進むと前方の線路上の作業員5人が轢き殺されてしまう。
- 分岐器を操作して違う進路へと切り替えれば、その先にいる作業員1人がトロッコによって死んでしまう。
- 分岐点には被験者(あなた)がいる。
- 倫理上、被験者はスイッチングによってトロッコの進路を変えるべきか否か。
EJ Masicampoさんが公開している動画では、2歳の男児がおもちゃのレールと列車と人形を使ってトロッコ問題に臨んでいます。
道徳心理学の専門家としてクラスで教えているEJ Masicampoさんは、自分の2歳の子供にこのトロッコ問題を解かせて、その様子をビデオ撮影してクラスの教え子たちと共有することで道徳に関する議論の題材にしようとしました。
A two-year-old’s solution to the trolley problem
普通は以下のような結論を導き出しそうなものです。
- 分岐器を操作して1人を犠牲にする
- 何もせず5人を犠牲にする
- 違う方法で誰1人として犠牲を出さないようにする
しかし、この男の子は1人を5人のところへ運び、6人全員をまとめて轢くという結論を導き出しました。
2歳の子供にはまだ死の概念、生死の概念が存在しないからなのでしょうか?
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