回転寿司や時計が右回りで博物館が左回りの理由
世の中には、「世間的には当たり前になってるけど、どうして、どういう経緯でそうなったの?」と不思議に思うものがあります。ここでは右回りと左回りのモノについて紹介します。
flickr:William Warby時計が右回りの理由
現在のアナログ時計(短針と長針がくるくる回るやつ)が右回りになったは理由は大昔に遡ります。
まだアナログ時計も存在しなかった時代、時間は日時計で計られていました。
flickr:Garry Knight北半球では、太陽は東から昇って南を通って西へ沈むので、日時計の針は右回転となります。時計の右回転はこの名残りです。
逆に、南半球での観測では太陽は東→北→西と移動するので日時計は左回転になりますが、世界の主要国の多くが北半球に位置するため、右回転が採用されました。
回転寿司が右回りの理由
多くの人は右利き。その割合は凡そ右:左=9:1です。
右利きの人は右手でずっとお箸を持っていて、流れてきたお皿は空いている左手で取ることになります。
レーンに対してどんな向きに座るにせよ、左手で物を取るには、右から来る物の方が取りやすいです。
また、取ろうか悩んでいるうちに左に通りすぎてしまっても、左手ならかろうじて取ることができるためです。
海外の博物館は右回りで日本の博物館は左回り
人間は無意識に左へ左へと傾く修正があり、迷子になった道でも無意識に左へのルートを選択していたり、大きな土地の建築においてアプローチがクネクネ曲がりくねっている方が落ち着くというのもこの心理を応用したものと言われています。
この本能に根ざした習性を利用するなら、世界共通で同じ方向へ回るべきです。
でも、なぜ海外と日本では博物館の回り方が逆なのか。それは、英文が左から右へと読み進める方式だからです。
逆に、縦書の日本の書物は右から左へと読み進める方式なので左回りとなります。
博物館、美術館、展覧会において、展示品は部屋の側面に展示される物が多いので、その方が都合がいいというわけです。
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