綺麗だけど毒をもつ鉱物とその鉱物毒
現在、世界で確認され、国際鉱物学連合(IMA、International Mineralogical Association)によって承認されている鉱物はおよそ4000種類。
鉱物結晶は非常に美しいことから、ついつい手で触れてみたくなるようなものもありますが、その中には毒を持つものも存在します。
- 胆礬
硫酸塩鉱物の一種。
人工的に岩の上に硫酸銅の結晶を成長させたものが観賞用の標本として販売されることも少なくない。- 燐銅ウラン石
トーバーナイト(torbernite)は、ウラン雲母鉱石の一種。燐銅ウラン鉱石、燐銅ウラン鉱とも呼ばれている。
燐銅ウラン石の中のウランは、ウラン238が大半であり、他のウラン雲母石の燐灰ウラン石などに比べてウランの量が多いため放射能はかなり強い。が、人が触っても大丈夫な程度。- 硫砒鉄鉱
ヒ素と鉄の硫化鉱物でヒ素の代表的な鉱石鉱物。
硫砒鉄鉱を焼くとヒ素が分離して、猛毒である亜ヒ酸ができる(亜砒焼きとよばれていた)。亜砒酸は宮崎県高千穂町土呂久の鉱毒事件の原因として有名。
硫砒鉄鉱そのものには毒性はないが、表面に風化によって亜ヒ酸など有害な砒素化合物が生成・付着している可能性がある。手に持った際にはすぐに手を洗浄し、直接口や食物に触れるべきではない。- 輝安鉱
アンチモナイト(antimonite)とも呼ばれる鉱物(硫化鉱物)。希少な金属であるアンチモンの最も重要な鉱石鉱物。- 雄黄(石黄)
ヒ素の硫化鉱物。中世頃までは黄色顔料として広く利用されていた。各地に産するが毒性がある。- 辰砂
硫化水銀(II)(HgS)からなる鉱物。
別名、賢者の石、赤色硫化水銀、丹砂、朱砂、水銀朱。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません