子供の人生に影響甚大!?妊婦の適度な運動は胎児の脳の発達にとてつもなく有益であることが判明!
- 赤ちゃんの初期の脳の発達は、妊婦の生活習慣の違いで生み出すことが出来る
- 妊娠中の適度な運動は胎児の脳の発達に影響する
- それは子供の一生を左右するほどのインパクトを持つ可能性がある
アメリカ、サンディエゴで開催された 「Neuroscience 2013」でモントリール大学の研究グループは、妊婦が1週間のうちに1回あたり20分の運動を3回行うことで、新生児の脳の発達が促進されるとの研究結果を発表しました。
研究者によれば、これは初期の発達だけに限らず子供の人生を左右するほどの影響力を秘めている可能性があるといいます。
実験は次のように行われました。
比較は2グループで、1つはアクティブにジョギング、ウォーキング、スイミングなどの有酸素運動をしていた母親たち、もう1つは1週間に10分も運動をしなかった母親たち。
それぞれの、生後8~12日目の赤ちゃんの頭にスポンジクッションで覆われた電極を100個以上取り付けて脳波と脳の活動を測定したところ、運動していたお母さんから生まれた赤ちゃんの方が脳の活性(cerebral activation)が成熟していました。これは脳が急速に開発されていたことを示唆してます。
なぜこのような差異が現れるのか理由は現在不明ですが、脳のBDNFと呼ばれるたんぱく質の生産促進や酸素供給量の増加が影響していると考えられています。
研究グループは、経年してもこの成熟度の違いが維持されるか否かを確認するため、認知能力・言語能力・運動能力について追跡調査をする予定。
妊娠中に体を動かさずにいると妊娠合併症のリスクが増加する一方、適度な運動には
- 肥満児になるリスクが減少する
- 妊娠が楽になる
- 産後の肥立ちが良くなる
また別の研究によれば、妊娠中の運動は、少なくとも5歳までのIQや語彙力に影響したり、後年に渡って子どもの精神面の健康を高めることができる、などの報告もあります。
肥立ち(ひだち)とは昔は、妊婦は安静にするのが良いとされてきましたが最近はむしろ体を動かすほうが良いとされており、適度な運動が胎児脳の生育に影響を与えることは動物実験によって示されていたものの、ヒトを対象とした無作為化比較試験では、今回の研究が初めて。
妊娠・分娩で消耗し、痩せ細った母体が産後徐々に回復し、 体に肉がついて肥えていくこと。
(栄養状態の良い現代では産後にやせる人は少なく、逆に体重が戻らず困っている人が多い) この回復が順調な事を「産後の肥立ちがよい」、順調でない場合を「産後の肥立ちが悪い」と言う。
研究員は、“子どもの人生に有利なスタートを与えるために最も簡単かつ安価な方法かもしれない。妊娠中の運動という単純な行為が、子どもの将来のために違いを作ることができることを考えれば、女性は自分の健康習慣の改善を楽観視している" と警鐘を鳴らしています。
source
関連:
新生児の脳はお母さんの声とほかの女性の声を聞き分けている(2010年12月20日)
http://gigazine.net/news/20101220_moms_voice_activates_newborns_brain/
http://www.sciencedaily.com/releases/2010/12/101215195234.htm
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