スペースX社開発の垂直離着陸機ロケット「グラスホッパー」が高度744mの飛行に成功!(※動画あり)


2013年10月7日、スペースX社は自社で開発している垂直離着陸機ロケット「グラスホッパー(Grasshopper)」の打ち上げ試験を行い、無事に成功させました。

最高高度2441フィート(744メートル)の離着陸に成功し、これまでの記録を大幅に更新しました。2012年9月に行った初飛行の高度2.5 mに比べ、たった1年で約3000%もの飛躍になります。


シングルカメラを搭載したマルチコプター(ヘキサコプター)が捉えた”キリギリス”
Grasshopper 744m Test | Single Camera (Hexacopter)

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通常のロケットは大気圏への再突入の際に燃え尽きるように設計されていますが、この10階建ての垂直離着陸機(10-story Vertical Takeoff Vertical Landing (VTVL))は再び発射台へ着陸するために再突入にも耐えられるように設計され、ファルコン9ロケット初段タンク、マーリン1Dエンジン、4機の油圧ダンパー、アルミの着陸脚、スチール支持構造で構成されています。

Grasshopperの履歴

  1. 2012年9月、1回目。初飛行において2.5m浮上直後、4本の脚で着地。飛行時間3秒
  2. 2012年11月、2回目。高度5.4m達成
  3. 2012年12月17日、3回目。40mの垂直上昇後に元の場所への着陸に成功。飛行時間29秒
  4. 2013年3月7日、4回目。80.1mの垂直上昇後に元の場所への着陸に成功。飛行時間34秒
  5. 2013年4月、5回目。250mまで上昇
  6. 2013年6月14日、6回目。高度325mまで上昇
  7. 2013年8月13日、7回目。水平距離で100m移動しつつ、高度250mまで上昇後、着陸ポイントまで位置調整して着陸、水平移動能力の実験に成功
  8. 2013年10月7日、8回目。744mの垂直上昇後に元の場所への着陸に成功

これらの技術は実際の衛星の打ち上げに応用できると期待されていますが、スペースX社はいつごろになれば実用可能か明らかにはしていません。

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