100年前、科学誌ネイチャーに掲載されるも忘れ去られた「正しいケーキの切り方」とは?
円盤状のホールケーキの切り方と言えば、円の中心を通るように楔形・扇形に切ることを誰もが想像します。
今日ではこの切り方こそが改善の余地がなく最も合理的な切り方だと考えられているのですが、100年前には違うカット方法が提唱されていました。
- (PDFデータ)
Natureでのケーキの切り方についての記述
1906年12月20日、フランシス・ゴルトン氏(Francis Galton)が提唱し、Natureに掲載されました。
科学誌ネイチャーといえば、今なお著名な科学誌の1つです。
今となっては忘れ去られてしまった特異な切り方ですが、そのカッティング方法についてイギリス・ロンドンの数学者アレックス・ベロス氏(Alex Bellos)がyoutubeで解説をしています。
解説によると、最初の切り分けではナイフはケーキの中心を通らず、中心を跨ぐようにして平行にカットして中央のケーキを抜き取ります。
そして次に切る時にはその切り口同士を合わせて、切り口と直角になるようにナイフを入れて抜き取り、小さくなるまでこれを繰り返すのです。
1回目と2回目のカットでは中心に刃を通しません。3回目以降は既に真ん中にある切り口を利用します。
保存する時はゴムバンド(輪ゴム)で4つに分かれたケーキを束ねます。
The Scientific Way to Cut a Cake
当時、ゴルトン氏がこの切り方がいいと思った理由はケーキの保存状態の良さです。
ホールケーキの多くは、表面が砂糖やクリームによってコーティングされていますが、一般的な切り方では切り口のスポンジが空気に晒されるためにスポンジが乾燥します。
しかしこの不思議な切り方なら、保存する時にお互いの断面をくっ付けるため、乾燥を防ぐことで新鮮な状態を保てるのです。
このワザ、ケーキが大好きだけど1日で食べきれない!という1人暮らしの人にはもってこい・・・かも?
でもどっちかって言うと、長期間保存できるケーキの切り方よりケーキが一瞬でなくなるような人間関係の築き方のほうが知りたいんだけどなぁ・・・。
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切る回数が増えてケーキがボロボロにならないのかな?