レゴで振り子時計やトゥールビヨンまで作った動画
トゥールビヨンとは、機械式の腕時計や振り子時計などに於いてゼンマイなどの機構の向きを常に変化させることで、重力による加速度の影響を緩和して時計の精度を高める機構を指します。
時計好きの間で有名ですが、それをレゴで再現している人がいました。
レゴによる再現
最初に、振り子を使った構造が登場します。ガンギ車をアンクルで制御して、振り子に合わせて少しずつまわるようにすることで、歯車が一気に回って動力を使い果たさないような造りになっています。これは実際の時計でも同じです。
動画では、動力となる重りの位置を微調整しつつ、歯車の組み合わせを2*2*3*5=60倍にすることで秒針を実現しています。
次に登場するのが、ゼンマイとテンプを使った構造です。これは腕時計や懐中時計で使われている仕組みですね。
レゴで振り子時計からトゥールビヨンまで作った。Made a pendulum clock and tourbillon with LEGO bricks.
下の動画は、振り子時計を使って大きな古時計を再現したもの。おじいさんが誕生して、天国に登っていくまでの様子も再現されています。
誕生のシーンが結構露骨な表現なのと、最後のオチが結構ひどい。
MSXとレゴで「大きな古時計」を作った。made a “big antique clock" made with MSX and Legos.
最近は3Dのトゥールビヨンまで
ジャイロトゥールビヨンについて、スイスのル・サンティエに拠点を置く1833年創業の高級時計マニュファクチュールであるジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)のステファン・ベルモン(Stephane Belmont)氏が下の動画で解説しています。
これまで、トゥールビヨンと言えば、2Dの平面的なものでした。3Dにするのは構造的に難しいということもありますが、主流だった腕時計が小型だったことも要因でした。
でも最近は3Dを組み込むことが出来るような大型の腕時計が人気を博していて、3Dトゥールビヨンの搭載も可能になってきています。
最近だとCGで機構を再現して、部品同士の干渉を確認したりシミュレートできるので高精度のトゥールビヨンが作れるとのこと。
要約するとこんな感じです。
- ジャイロトゥールビヨンはより精度を高めるためのもの
- 2000年以降は大型の時計がトレンド
- 躯体には軽量を追求してステンレスではなくアルミニウムを採用
- 振動数は3ヘルツから4ヘルツへ
- インナーキャリッジの回転速度を高速化
- ゼンマイもシリンダー型の3Dへ
- これらによりテン輪はあらゆる姿勢を取れるため時計の振幅は一定となり、高精度になる
The Evolution of the Gyrotourbillon by Jaeger-LeCoultre
ちなみにこの時計、日本円に換算するとお値段は3200万円くらいするそうです・・・。
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