「切り裂きジャック」の正体、126年目にしてDNA鑑定で特定か!? 2014/09/08 2018/01/31
126年目にしてようやく解明か。
19世紀末にイギリスのロンドンで連続発生した猟奇殺人事件の犯人「切り裂きジャック(Jack the Ripper、ジャック・ザ・リッパー)」の正体がDNA 鑑定技術によってついに解明されたと話題を呼んでいます。
犯人は以前から被疑者であった1人、ポーランド出身のユダヤ系イギリス人アーロン・コスミンスキーだといいます。
イギリス人のラッセル・エドワーズ氏(Russell Edwards)は、出版予定の新著でDNA 鑑定により犯人の身元を初めて突き止めたと発表。
自称探偵で熱烈なまでに切り裂きジャックを追い続けてきたエドワーズ氏は、過去14年間に渡って「切り裂きジャック」について独自に調査研究を実施してきました。
そして7年前の2007年、エドワーズ氏はオークションに出された事件被害者のショールを購入。
ショールには被害者のほかにも犯人のものとみられる体液も付着していました。専門家がそのDNA のほかにも被害者と容疑者の子孫からDNA を抽出し、鑑定技術を用いて調査した結果、アーロン・コスミンスキーの子孫のものと一致したといいます。
容疑者のアーロン・コスミンスキーと、1988年9月30日の犠牲者キャサリン・エドウッズ(Catherine Eddowes, 43歳) 競売で入手したショールと、DNA 鑑定の様子
当時、コスミンスキーの他にも彼を含めて6人の容疑者が浮上しています。
モンタギュー・ジャン・ドゥルイト(Montague John Druitt、1857年8月15日 – 1888年12月1日)
弁護士、教師。風貌が当時の目撃証言と似ているとされた。最後の事件の後、12月1日にテムズ川に飛び込み自殺。
第1と第2の事件の時に所在不明。メルヴィル・マクノートン(事件当時の英国捜査当局の責任者)のメモにより20世紀半ばになってから有力な被疑者と呼ばれるようになった。メモによると精神病の持病があったらしいことが分かる。ただし、マクノートンのメモにも間違いが多く(たとえば職業を医師としている)、どこまで信用できるか不明。
マイケル・オストゥログ(Michael Ostrog、1833年 – 1904年頃?)
ロシア人医師。殺人を含む複数の前科があった。
ロシア海軍付きの外科医の経歴を持つ。詐欺や窃盗の常習犯で、警察に逮捕された末に精神医療施設に隔離された経験がある。ホワイトチャペルでの事件時に所在不明だったことから、捜査当局で疑わしい人物として名前が挙がっていた。
トマス・ニール・クリーム(Thomas Neill Cream、1850年5月27日 – 1892年11月15日)
アメリカ人医師。危険な薬物(ストリキニーネ)を用いて売春婦を毒殺、「ランベスの毒殺魔」と呼ばれていた。
1892年に死刑執行。その際に絞首台で「自分が切り裂きジャックだ」と言い残した(正確には、"I am the Jack…"まで言った時に床板が外された)とされる。しかし一連の事件が起こった1888年当時、トマスはアメリカのイリノイ州にある刑務所に投獄されていたため犯行は不可能である。
アーロン・コスミンスキー(エアラン・コスミンスキ。Aaron Kosminski、1865年9月11日 – 1919年3月24日)
ポーランド出身で1881年に家族と共にロンドンに移住したユダヤ系の理髪師。殺人があったイースト・エンドの近辺に住み、犯罪歴・精神病院の入院歴があり、売春婦を憎んでいた。
目撃者の証言により当局に逮捕されたが、重い精神の錯乱が見られ、筆跡に関しても切り裂きジャックが書いたとされる手紙のそれと一致しなかったとされるなど、証拠不十分を理由に起訴は断念された。証言も後に撤回されている。
1919年に強制入院先の精神病院で死亡。
ジェイムズ・メーブリック(James Maybrick、1838年10月24日 – 1889年5月11日)
1889年に妻であるフローレンス・メーブリックに殺害された木綿商人。事件の三週間前、現場近くのミドルセクス・ストリートに部屋を借りた。
1991年に発見された切り裂きジャックの物と思われる日記は、メーブリックのものとされている。又、現場で何度か目撃された、金色の口髭を生やしたジャックの特徴も彼に当てはまる。日記には、被害者の体の一部を持ち去り、食したとの記述もある。しかし100年以上経過しての発見である上に、その経緯が不明確であり、信用性には疑問を持たれている。
ジェイコブ・リービー(Jacob Levy、1856年 – 1891年7月29日)
ユダヤ人の精肉業者。犯人は「ユダヤ人」で「死体の解体に慣れていて、血まみれの格好をしていても怪しまれない精肉業者」というプロファイリングにより浮かび上がった被疑者。「ユダヤ人」説の根拠として、2件の殺人が発生した9月30日当日、1人目の殺害現場であるバーナー街の国際労働者会館前ではユダヤ教社会主義の会合が開かれており、2人目が殺害された犯行現場には被害者のエプロンが落ちていた場所の壁に「ユダヤ人は理由もなく責められる人たちではない」と落書きがされていたことが挙げられている。リービーは梅毒に罹患しており、梅毒から来る精神障害をわずらい「不道徳な行いをしろ」という幻聴を聞いていたという記録がある。リービーの妻は、「夫はノイローゼにかかっていたようで、一晩中街を徘徊していることがあった」と証言している。事件当時、リービーはフィールドゲート街からミドルエセックス街に引っ越したが、そのどちらも犯行現場を結んだ円内にあるため地理的プロファイリングとも一致する。
犯行が4件で終わった理由としては、梅毒の症状が進んだ事とキャサリン・エドウッズの殺害現場を近所に住む同じユダヤ人の精肉業者ジョゼフ・リービーに見られたからだとしている。ジョゼフは犯人がリービーであることを知っていたが、事件発覚によるユダヤ人への迫害を恐れて、捜査陣に犯人像を詳しく語らなかったのではないかと言われている。それでも、ジョゼフの「犯人は被害者より8cm高かった」と言う身体的特徴はリービーに当てはまる。なお、メアリー・ジェイン・ケリー殺害に関しては、解剖の手口が違うこと、唯一屋内で殺害されていることから模倣犯によるものであるとしている(National Geographic Channel:Mystery Files #7″Jack The Ripper")。
DNA breakthrough identified Britain’s most notorious criminal
容疑者それぞれの説明を読む限りでは誰が犯人でもおかしくなさそうなんですが・・・さて、実際のところはどうなんでしょう?
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コメント一覧
謎だからこそ魅力的だった時が終わったと思うと結構重大な発見だよな