心臓に貼り付ける3Dプリンターによる電子膜は高精度の健康管理を可能に
アメリカ、ワシントン大学(セントルイス, Washington University in St. Louis)とイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究者らは、心臓発作の未然に防いだり手遅れを防ぎ、より人命を救う可能性を秘めた革命的なデバイスを開発しました。
Video: New cardiac device
これは、電子膜を貼り付けたウサギの心臓が動く様子を捉えた映像。くもの巣のように伸びた回路がちぎれることなく、心臓が打つ鼓動に沿うように伸縮しています。
3Dプリンターによる多機能外皮膜
既存の埋め込み型のペースメーカーや除細動器とは全く違い、心臓に貼り付ける半透明の薄いシート状のもの(Electronic membrane)。臓器の形をスキャンし、コンピューターモデリングと3Dプリンターで忠実に患者の臓器の形を再現して作製されます。
非常にしなやかで伸縮性がある上に強度もあり、まるで特注の革靴「ビスポークシューズ」やオートクチュールの手袋のように患者の心臓に完璧にフィット。
半導体材料は、シリコン、ガリウムヒ素(ヒ化ガリウム)、窒化ガリウム、金属酸化物などのポリマーで構成。
心臓のみならず、身体の様々な臓器にこれらを貼り付けることで高解像度な監視と健康管理ができるとして、治療研究や医療の発展に大きく貢献すると期待されています。
この研究に関する論文は、2014年2月25日にネイチャーコミュニケーションズに掲載されました。
ディスカッション
コメント一覧
これ面白いな
20年もあれば臨床導入されそうだ
3Dプリンタ関係で、再生医療よりもよほど現実味がある