ゾウは訓練を受けなくても人の「指示」が理解できる!猿には出来ない


通常、人が他人の注意を何かに向けようとする場合、「指示=ゆびでそれと指し示す」というジェスチャーを行いますが、人間は幼少から自然にこれを行います。(「命令」の意味ではない)

University of St Andrewsの研究チームは、Cell Pressの学術専門誌「Current Biology」に掲載された論文を通じ、「人がゾウに対して指を差してエサの場所を教えると、ゾウはそれを手がかりにエサを探す」という大変興味深い事実を発見しました。

なぜ興味深いかと言うと、同じことを猿に対して行っても大部分のサルは指示が何を意味しているかを理解できないからです。

また、人に慣れた象よりも野生の象の方が指示をより理解することが判明。

このことから、指示はゾウがコミュニケーションをとる上で必要不可欠な機能としての役割を果たしている可能性があり、ゾウの場合は鼻を使って指示を行っていると考えられます。

研究員のRichard Byrne氏は「アフリカゾウは特に訓練を受けなくても人が指示の意味を理解することが実験結果から判明した。ゾウの認識能力は我々が想像する以上に人間に近い。これらは人間特有の能力ではなく霊長類に対して非常に遠縁の動物においても同様の能力が進化していることを意味する。また、このことは指示という行為が人間の言語体系から生まれてきたものではないことをも意味する。」と述べています。

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