日本の東方沖、太平洋海底で地球上どころか太陽系最大の火山を発見か
日本の東方沖およそ1600キロの太平洋で、単一の巨大な海底火山が発見されました。地球どころか太陽系でも最大級の火山と見られています。この「タム山塊」、底面の広さはイギリスとアイルランドを併せたブリテン諸島の面積ほどで、以前から認識はされていたものの小規模な火山が集まってできたと考えられていました。
アメリカ・テキサス州ヒューストン大学の地質学者ウィリアム・セーガー(William
Sager)氏らグループの研究によるもので、セーガー氏は「タム山塊は単一の巨大な火山で、その規模はこれまで太陽系内で最大と考えられてきた火星のオリンポス山に匹敵する」と述べています。
太平洋北西部の海底台地のシャツキー海台にある。水深6400メートル付近を底面とする丸いドーム状で、面積は約30万平方キロ、頂点は水深約2000メートル。成分は主に玄武岩。
地球上最大の活火山はハワイのマウナロア山(広さ5200平方キロ程)ですが、タム山塊はその57倍以上。
シャツキー海台が初めて地図に記載されたのは20世紀初頭。
セーガー氏は「一帯が巨大な海底山脈であることは知られていたが、その構造や形成過程についてはほとんどわかっていなかった。世界には同じような海台が十数カ所程度あるのではないか」と述べ、タム山塊よりも大規模な海底火山が存在する可能性も考えられることが明らかになりました。
研究を始めておよそ20年になるセーガー氏はこの山塊の名付け親でもあり、同氏がかつて所属したテキサスA&M大学(Texas A&M University)の頭文字を取って「タム(Tamu)」と命名。
今回の研究結果は2013年9月5日、「Nature Geoscience」誌に発表されています。
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