初めてアメリカに渡ったイギリス人はヒトも食べていた!発掘された14歳少女の骨から分析
2013年5月1日、アメリカ・スミソニアン学術協会の研究チームは、イギリスが北米大陸に初めて建設した永続的入植地のバージニア州ジェームズタウンで、食人行為を示す証拠が見つかったと発表しました。
Archaeologists believe the first US settlers from Britain were cannibals
研究チームによると、最近行われたジェームズタウンでの発掘作業で、犬・猫・馬・少女の骨など食肉の廃棄物を棄てる場所から人骨が発見され、発掘された14歳前後の少女の骨の分析で人が人を食べていたことが明らかになりました。
これまで、文書でも示唆はされていましたが証拠はなく、 学者らは干ばつなどによる食糧不足からジェームズタウンで食人行為があったと推測していました。
14歳の少女ジェーン
発掘されたこの少女はジェーン(Jane)と名づけられました。彼女は1609年の6月にイングランド南部出身で、プリマスからアメリカ大陸へ向けて出航したものの、8月上旬にジェームズタウンに押し寄せたハリケーンに見舞われ、1年足らずで亡くなったと考えられています。
骨格から復元された少女ジェーンの当時の顔。下顎や頭蓋骨の一部にはナイフカットのために刃を当てた傷跡が残っています。
研究チームのダグラス・オウスリー氏は「歯の状態から少女の年齢は14歳前後と推測される。イギリスの植民者は1609年の厳冬の飢饉(ききん)を生き延びるために、少女が何らかの理由で死亡した後に食用にしたとみられ、少女が殺害された証拠はない。少女の頭部は切断され、頭蓋骨が開かれた跡が確認された。頭部のほか、脚部も食べたとみられる」と語っており、切断の仕方が拙いことから経験のない人が行ったと考えられ、飢えをしのぐ為に必要に迫られて人を食べたとの見方を示しました。
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