セキュリティが高すぎるiPhoneの「メッセージ」、傍受不能で麻薬捜査の障害に
Appleのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」に搭載されているメッセージアプリ「i Message」の暗号通信のセキュリティが高すぎてアメリカの麻薬取締局が「傍受できない」と頭を抱えています。
CNETが入手したという麻薬取締局の内部文書には、「アップルの端末同士で交わされるiメッセージは通信が暗号化されていると思われ、携帯電話事業者に関係なく傍受が不可能」と記されています。
アップルのiメッセージは2011年から世界中で使われていますが、麻薬取締局は2013年3月になって、このアプリ間で送信されたメッセージは追跡できないとの認識と情報を内部で周知するために回覧したとされています。
当局はこの報道についてコメントを避けています。
回覧の理由については、捜査当局がiPhone間でやり取りされるメッセージを傍受できていないにもかかわらず携帯メールやメッセージの通信記録は完璧に把握できているという「誤った認識」を当局内部で持ってしまいかねないとの危機感からだとされています。
iPhoneの端末に物理的にアクセスできればデータを抽出することは可能ですが、米MIT(マサチューセッツ工科大学)のIT情報サイトは、2012年8月の時点で、もし端末にパスワード保護がかけられていて特定回数ログインに失敗するとメモリが消去される設定にしてある場合、端末から情報を引き出すことは極めて困難と指摘。
iPhoneとiメッセージで交わされる通信の内容はハードウエアを使って暗号化され、捜査当局による監視の目を逃れたい者には理想的だとの指摘は以前からありました。iメッセージ間の通信の場合、アップル社外の人物や組織が暗号を解読するのは極めて難しいとされています。
当局にとっては思わしくないニュースですが、Appleにとってはいい宣伝効果になりますね!
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