TPIE、苫米地英人の成功哲学とアドバイスがめっちゃ興味深い

2018/04/03

進路に悩む学生、子育て中の親、起業家など、何かについて頑張りたい人たちが持つべき考え方について面白い動画を見かけたので紹介します。
これは、苫米地英人氏が手がけるTPIEというコーチングプログラムを通して成功哲学や人生訓についてアドバイスしている動画です。
苫米地氏はまずは親を超えなさい!と言っています。

TPIEと苫米地英人氏、TPIとルー・タイス氏

TPIEを語るには、まずTPIの話から始めなければなりません。

TPIとは ( The Pacific Institute ) の略で、世界最高のフットボールのコーチであるルー・タイス(Lou Tice, 1935年 – 2012年4月1日死去, 76歳)がコーチとして成功したノウハウを自己啓発に応用したカリキュラム名であり、同時にこれを推進するシアトルに本部がある教育機関の法人名です。

ルー・タイスは国際コーチ協会会長、TPI会長を務めていました。
当初、カリキュラム名はIIE ( Invest In Excellence ) でしたが、数十年の進化を経てTPIとなりました。

IIETPIに進化する過程でPX2(子供向け能力開発プログラム)を開発する動きもありました。

そして、TPIEとは( Tice Principles In Excellence )の略。最新の脳科学と認知心理学を基にして、苫米地英人氏がルータイスの基幹プログラムであるTPIを再構築した自己実現プログラムを指します。

TPIジャパン公式ホームページへようこそ! TPIE 世界トップレベルの成功のための自己変革プログラム

http://tpijapan.co.jp/tpie.html

当初、TPIは軍事用として採用され始めました。

ルータイスが平和主義者であるために敢えて言わないものの、現在でも米軍の幹部や特殊なエリートチームなどが必ず受けるプログラムで、それが話題となって大企業でも採用されるようになり、昨今ではビジネスマンの自己啓発プログラムとして有名になりました。

このプログラムは日本でいうところの日経500に相当する、アメリカのフォーチュン500(上位企業500社)の62%が採用しているそうです。

ゴールがあって認識が生まれる

TPIEには受講者用の21 Unitに加え、受講者の上司用の 8 Unitの合計29 Unitのプリンシプル(原則)がありますが、一番中心となるプリンシプルは「ゴールがあって認識が生まれる」という概念です。

一般的な考えでは、複数のゴールについて既に認識があって、その中から選び出したものをゴールとして設定するものだと思いがちですが、これは間違った考え方だといいます。

これは量子力学の不確定性原理にも通じるところがあって、苫米地英人氏は「真空を観測するから素粒子が生まれる」、という話で例えています。(後述)

1900年代中ごろのこういった考え方と知のパラダイムの変化が哲学や心理学にも影響を与えており、機能脳科学やルー・タイスのコーチングはこれに由来しているといいます。

目標達成のプロセスもゴール⇒認識⇒存在

さきほどの真空の観測と素粒子の話に例えれば、こうです。
普通の人は、「素粒子がある(存在)⇒存在を認識する(認識)⇒それを見たい(ゴール)」と思っているのかもしれませんがそうではなくて、「素粒子を見たい(ゴール)⇒存在を認識する(認識)⇒素粒子が生まれる(存在)」という流れを意識することが大切です。

真空中には何も存在していません。厳密に言えば振動していないヒモが密集しているのでそれを真空と呼んでいいのかという問題はありますがそれは置いといて、我々はこれを真空と呼んでいます。

この真空を観察しようと、機器を使って真空に高周波を当てると、ヒモは高周波のエネルギーを浴びて振動してしまい、そこから素粒子が飛び出します。

真空には何もなかったはずなのに、素粒子を観測したいというゴールの設定とその認識と行動によって素粒子が誕生したのです。(実際には、その素粒子はごく軽量なので、高周波があたると弾き飛んでしまうのですが。)

これは何も、具体的に物質として存在する(=抽象度の低い)物理宇宙や素粒子の世界に限った話ではなく、我々の脳内といった抽象度の高い情報宇宙の世界にも当てはまる話です。

物理宇宙と情報宇宙は同じもの。脳と心も同じもの。

物理(物理宇宙)と情報(情報宇宙)というと、実体の有るものと無いもので全く対極に存在するもののように感じるかもしれませんが実は同じもので、情報のうち抽象度が低いものを物理学と呼び、逆に情報のうち抽象度の高いものを哲学や小説や言語などと呼んでいるに過ぎず、全ては情報なのです。同じように脳と心は同じもので、外科的・物理的に抽象度の低い表現をしたものが脳で、抽象度の高い表現が心です。

そしてそれらは隔離した存在で行き来できないものではありません。モーダルチャンネルが違うだけであり、我々の物理宇宙から情報宇宙は連続的に存在しています。例えば物理学のモーダルチャンネルは波動方程式だし、小説のモーダルチャンネルは言語と言えます。

飛躍しているように聞こえるかもしれませんが、情報宇宙で求めたものを物理宇宙でも得ることが出来るということです。これはナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」と全く同じ内容です。

モーダルチャンネル

脳による情報入力の手段・入り口

映像で思考し、思考が現実化する

ゴールは視覚的に映像でイメージし、あたかもそれが既に実現しているかのような感覚に身をおくことが大事です。

スコトーマの原理

スコトーマとは、心理的盲点を指す。によって、高い目標設定が出来なかったり、目標を達成する方法が見えていない場合がある。本来は盲点を指す眼科用語。

自らの視線(カメラ)を向けている部分以外は見ることも出来ないし、認識や存在そのものが無いことになります。遠くにあるゴールを見据えるからこそ、その手前にある必要なプロセスが視界に入ってくるのです。

自分を過小評価していないか

人生における視線(カメラ)の向け方には2通りあります。1つは物理的に現状(ステータスクオ)を維持する働きホメオスタシス(恒常性維持機能)。ルー・タイスの言葉で言うとコンフォートゾーンの維持に相当します。要は堕落している人です。

コンフォートゾーンとは、快適だと感じる、普段の環境や生活レベルのこと。

もう1つは、情報的ゴールを掲げて現状を打破しようとする視線の向け方です。例えば大きな夢を抱いてこんなことをやりたい!と難易度の高い目標を掲げること。コンフォートゾーンから外れた環境に自ら身を置くことです。

まともな人は、常にこの2つのカメラの向け方(ゲシュタルト)について葛藤しています。

他人の言動を選別する

自分のコンフォートゾーンを高い位置にするためには、高いエフィカシーが必要となります。

エフィカシーとは、自分の能力に対する自己評価のこと。

しかし、高いエフィカシーと高いコンフォートゾーンを持つ人がいると、周囲の人にとってその考え方は自分のコフォートゾーンから外れているので居心地が悪くなり、突出した人を引きずりおろそうとします。出る杭は打たれるというやつです。この引きずり下ろそうとする人をドリームキラーと呼びます。

コンフォートゾーンから抜けだそうとしている立派な人たちを「意識高い系」などと揶揄する人たちがこれに当たります。「実際に意識が高い人」と「意識高い系」は別物だと言う人もいますが、「実際に意識が高い人」だって始めはただの「意識高い系」だったのかもしれません。意識があるだけでも、揶揄する人たちよりもよっぽど立派なのです。

揶揄されたことを真に受けると、自信がなくなり、目標が達成できなくなります。エフィカシーを下げるような言動をする人にはどう対処すればいいのでしょうか?苫米地英人氏は相手を同情すると言っています。

また、さきほどの話に立ち返れば、「ゴール⇒認識⇒存在」なわけですから、まだ中身が伴っていなかったとして自分には人脈があったり実力があると振る舞うことがむしろ正しくて、それがスタートとなります。

茂木健一郎氏も同様のことを言っていました。根拠のない自信を持て!それを裏付ける努力をせよ。
重複しますが、実力があるから自信が湧くようではいけないのです。大きな自信を持って、それに見合った実力をあとから備えていくのです。

コンフォートゾーンから抜け出すためにまずは親を超えなければいけない

ここで、冒頭に説明したまずは親を超えなさい!が出てきます。

これまでの話の通り、人間には現状を維持しよう、怠けようとする強い働きがありますが、進路指導の教師や自分の親は最大の洗脳者であり、ドリームキラーになりやすいことに誰もが留意しなければなりません。

例えば、子供が進路について「こんな大きなことをやりたい!」と夢を掲げたとしても、これまでの成績を鑑みて、教師や親は良かれと思って「それは辞めておけ」と子供に言い放ち、知らず知らずにうちにホメオスタシスの役割を果たします。悪意が無いだけ余計に厄介なのです。

ここに最大のポイントがあって、コンフォートゾーンから抜け出すためにまずは親を超えなければいけないのです。

コンフォートゾーンから抜け出したい人は、相手の言っていることがホメオスタシスの類かどうかを見極めて選別する必要があり、彼らのブリーフシステムに囚われてはいけません。
この考え方が、自分を引き寄せの法則へと導いてくれます。

ブリーフシステム

直接的な体験としての情動記憶に影響を受けている、人それぞれのものの見方や考え方。

引き寄せの法則

自分の求めているゴールが分かった瞬間、ゴールを達成するために必要なものが目の前にあったと気づくこと。

コレクティブエフィカシー

互いが互いのエフィカシーを上げ合うこと。

アファメーション

ゴールを達成するにあたって自分を肯定するための言葉、ツール。
ゴールを達成するために自分がおこなう言動を次の条件で文章化し、朝、昼、晩など時間がある時に読む。出来れば音読する(自己肯定を一度外部化する=声に出して読み、耳から自分へ再入力する)。

例:「私はゴール達成のために日々周囲の人達に優しく接している、それらの行いによって人々を幸せにしていることが日々心地良い。」など。

  • 主語、一人称を示す(私は~)
  • 現在進行形を表す言葉を入れる(日々、毎日、~っている)
  • 情動を入れる(「嬉しい」など)
  • 相手と比較しない(○○さんみたいになりたい、○○より上位になるとかはダメ)
  • 実際に行動として起こす(上の例でいえば、感謝の気持ちをちゃんと相手に伝えるとか)

目標はより高く設定する、決して下げるな

よくあるのが、「高く設定しすぎるとリアリティーがない」と言って、徐々に目標を上げていく考え方ですが、これは間違いなんだとか。
自分もこの方法が性に合っていると思っていたのでびっくりです。

イエス・アイム・グッド

どんな物事についても、成功した時は「さすが自分だね!やっぱり出来る子だ!」と思い、失敗した時は「自分らしくないな、こんなのいつもの自分じゃない」と考えることが大切です。「自分はいつも失敗するなぁ…なんてダメなやつなんだ」とネガティブになってはいけません。

グループで成功した時は社交辞令で「皆さんのお陰です」と言ったとしても、心の中で本当にそう思ってはいけません。内心では「自分が凄いから当然だ!」でいいのです。でも、わざわざ「私が凄いから成功したのだ!」と公言して敬遠される必要はありません。

勿論、理想はコレクティブエフィカシーです。

現状を超えたゴール設定

設定すべきゴールとは、現状の延長線にあるようなものではダメで、現状に縛られないためには現状の外側にある目標となるゴールを設定する必要があります。

たとえば、大手銀行の行員が「この銀行の頭取になりたい!」という目標はダメです。そういう設定はスコトーマをより高めてしまうので、心的に大きな変化が必要となるようなゴールを設定しなければなりません。いま務めている銀行ではなく、他行の頭取を目指すのはOKです。

新しい「自分らしさ」をつくる

高いエフィカシーとコンフォートゾーンにより、目標であるゴールの世界を自分にとって当たり前の世界にすることが大事です。

そして、このニューノーマルの世界が、あたかも今起きているかのように現在形で考えてリアリティーを持たせることが大事です。苫米地氏はこんな喩えをしています。

「例えばお金持ちになりたい人なら、BARに行ったとして、今現金を持ちあわせていなくてもラフロイグ30年を頼む。ラフロイグ30といえば、良心的なお店でも10万円はするウイスキー。で、会計の時に(あれ、お金がない!持ってるはずなのに!?盗まれた!?)と(お金持ちになりきれ)。」

「現在は貧乏だけど、既にお金持ちのように振る舞う、するとお金持ちになれる」というわけです。かなりめちゃくちゃな考えに聞こえますが、それくらいの自己洗脳が必要だという喩えです。

まとめ

  • とびきり大きなゴールを現状の外に設定する
  • そのために日々、目標に向かってコンフォートゾーンをあげる
  • そのためにエフィカシー(自己能力に対する自己評価)をあげる
  • そのために朝、昼、晩と毎日アファメーションを音読する
  • 考えるだけではなく、何事も行動に移す
  • 付き合うべき人を見極める(全員と仲良くする必要なんかない)
  • 進みながら方法論を発明してこう( Invent on the way set the goal and Invent on the way

このコーチング技術に従えば、自分の高い目標について鼻で笑ったり、辞めさせようと諭してくる人、或いは相手のいいところが見つけられないようであれば、その人達とは関わらない方がいいのです。

仮にそれが良心からであったとしても耳を貸さないということはなかなか難しいことですが、そういうことの積み重ねが将来の立派な自分を築いていくんだと自分に言い聞かさなければいけません。

スコトーマの原理からいえば、自分の目指す目標に沿ったコンフォートゾーンの中にいる相手であれば、自然と相手のいいところが見えるし、むしろ見えないはずがありません。
もし良い所が見つけられないのあれば、それはゴールの設定が間違っているか、あるいは付き合う相手を間違えているのです。

このコレクティブ・エフィカシーやコンフォートゾーンの考えは、Logmiで紹介されていた人生のコツはたったの3つ」Dropbox創業者ドリュー・ヒューストンの卒業スピーチが感動的の3つのうちの1つである【あなたは、あなたの周りにいる最も近しい人(サークル)5人の平均だ】という話に似ています。

やはり、成功している人たちにはそれなりの共通点があるように見えますね。