「創造性を高める方法」と世界的デザイナーが語る「成長するための方法」
成長するための方法
成功は間違いないと自分でも自負するような仕事をしているだけでは、自分のスキルや考え方をより良く改善するきっかけに遭遇することは出来ません。
自分のキャパシティを超えない仕事を引き受けるのは簡単なことです。しかし、かの有名なデザイナー、ミルトン・グレイザ-氏はこう言います。
“When you do something that’s guaranteed to succeed,
you close the door to the possibility of discovery…"
- Milton Glaser(成功が保証された何かをやっている時は、新たな発見の可能性という扉を閉じている)
「芸術は努力
」のスローガンを掲げる氏の最も有名なデザインは、こうした労働意欲の賜物。
アイ・ラブ・ニューヨーク (I ♥ NY、I Love New York)
1975年、彼は崩壊しつつあったNYのイメージを回復させる新たな宣伝を作るという大プロジェクトを引き受けました。
数週間の推敲の後、丸みを帯びた字体の「I Love New York」を白地に配置するデザインに落ち着き、原案はすぐに承認されました。しかし氏はどこか納得がいきませんでした。
そこで彼はすでに終わったはずのプロジェクトのデザインを再考することに。
数日後、マンハッタンの渋滞にはまったタクシーの後部座席でひらめきが起きました。「頭の中に全体像が浮かび、その書体や真ん中に置かれた丸みを帯びた赤いハートが見えた。このデザインで行くべきだと直感したのだ」と彼は言います。
渋滞にはまっている間に思い付いたそのロゴは、今や世界で最も模倣されるグラッフィクアートの一つです。彼が考えるのをやめていたら、このデザインが生まれることはありませんでした。
Milton Glaser: Good Life Project
創造性の高め方
さきに説明した「成長するための方法」を飛躍し、スティーブ・ジョブズなどの世界の偉人たちと自分とを比較して「いくら成長したとしても、彼らには創造力があって自分には無い。これは埋めることの出来ない天賦の才能だ」と考える人は少なくありません。
しかし、ジョブズの有名な言葉には創造性とは物事を結び付けるだけのことだ
というのがあります。発明家は突然に大発明を思い付くと考えがちですが、最もありそうもない概念ですら大抵は既に存在しているものの新たな組み合わせでしかない
と言います。
例えば、ライト兄弟。彼らは自転車製造から飛行機発明に転身しましたが、彼らは翼のついた自転車に改良を重ねて飛行機へと昇華させました。
また、グーグル創業者ラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏はインターネット上の学術論文に使われていた序列法(引用が多いほど影響力も大きい)をアルゴリズムに用いて検索エンジン「Google」へと昇華させました。
このように、創造=個別に点で存在する既存の物事を結びつけて昇華させるにあたって必要なことは「自分の専門外の多様な出来事をより多く経験すること」。点が多くなればそれだけ結ぶ線も多様化します。
創造性と努力について先人たちはこのように言っています。
- ミルトン・グレイザ-
芸術は努力- ニーチェ
すべての偉大な芸術家、思想家は、偉大な努力家である- アインシュタイン
創造性とは無駄にした時間の残留物なのだ- スティーブ・ジョブズ
創造性とは物事を結び付けるだけのことだ
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