人間の脳細胞とそっくりの情報処理方法を持つマイクロチップをスイス・チューリヒ大学などが開発!
Flickr:Karl-Ludwig Poggemann
2013年7月22日、スイス・チューリヒ大学(University of Zurich)は、同大とスイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH
Zurich)、ドイツ・アメリカの研究者らとの共同で、大きさ・処理速度・エネルギー消費量のすべてが人間の脳と同程度の電子システムを開発したと発表しました。
これによって、現在世界で最も効率的なコンピュータと言われる人間の脳がどのように機能しているかが解明されるのではないかと期待を集めています。
研究チームが開発した「ニューロモーフィック・チップ」は、人間の脳と同様に、リアルタイムで情報を処理して対応できます。従来型の電子システムでは、日光が当たると自動的に閉じるブラインドのように、周囲の環境に反応するように設計されています。
研究チームは、ニューロモーフィック・チップを人工のニューロン(神経細胞)として使用して、記憶、意思決定、 分析を短時間で行う能力が必要とされるタスクを実行できるネットワークを構築。
この技術は、時を経てロボットが「環境内で自立的に走行し、人による遠隔操作がなくても機能し続ける」ことを可能にし、有用なツールになる可能性があり、人間の脳が300億個のうち毎日100万個の神経細胞を失っても衰えずに活発に活動し続けるのと同様に、 部分的に障害が発生する状態でも正常に機能させることが可能なコンピュータが開発されるかもしれません。
ムーアの法則に従えば、コンピュータの処理能力は2018年頃には人間の脳を上回るとされていますが、今回の開発はその一歩となるのかもしれませんね。
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