1光年は何キロメートルか、光年の公式

2017/02/26

光年(こうねん、英語: light-year)とは、光が1年間に進むことのできる距離を示す単位のこと。光年とありますが時間を指す単位ではありません。

では一体、この1光年は何キロメートルになるのでしょうか。

1光年(1ly)とは光(電磁波)が1年間に進む距離で、その長さは約9.46×10^15メートル(約9.46×1015メートル=約9.46ペタメートル)。

その値をもっと正確に求めるとすれば、光子が自由空間かつ重力場および磁場の影響を受けない空間を1ユリウス年(365.25日 = 31 557 600秒)の間に通過する長さということになります。1光年という値は天文定数として1984年に定めらました。

より正確な計算式

光速

[c=299792.458 km/s]

1ユリウス年

[365.250日 = 31 557 600秒]

とした場合、
60秒×60分×24時間×365.250日×光速[c=299792.458 km]で求めることができます。

1 光年

= 9 460 730 472 580 800 m

= 9460兆7304億7258万0800 m

= 9 460 730 472 580.800 km

= 9兆4607億3047万2580.800 km

= 約 63 241 au (天文単位)

= 約 0.306 601 pc ( パーセク)

≒ 9.461e+17 cm

= 9.461e+15 m

= 9.461e+12 km

例えば、以前紹介したハッブル23周年記念に馬頭星雲の鮮やかな最新画像を公開の中にあった、1500光年の距離にある馬頭星雲23年間で50億 km飛び回ったハッブル宇宙望遠鏡、どちらもスケールがあまりに大きくピンとこなかったので、1光年は何キロかに換算して比較してみるとそのとてつもない距離が分かります。

1光年は人工衛星ならどれくらいの時間で行けるのか

例えば、ハッブル宇宙望遠鏡の速度は時速換算だと、時速27000 km(27000 km/h)で地球を周回しています。秒速換算だと秒速7500 m(7500 m/s = 7.5 km/s)という猛スピードで地球を周回しています。

人工衛星で1光年移動するのに必要な時間

299792458 / 7500 = 39972.3277333..

= 299792.458 / 7.5 = 39972.3277333..

≒ 40 000

= 4万年

この計算より、ハッブルの速さは光速の約1/40000で、逆にいうと光なら1年で行ける距離は、ハッブルだと40000倍の時間がかかる。つまりハッブルが4万年も飛び回ってようやく1光年という計算になります。

人工衛星で馬頭星雲まで行くのにかかる時間

299 792 458 / 7 500 * 1 500 = 59 958 491.6

= 39 972.3277333.. * 1 500 = 59 958 491.6

≒ 40 000 * 1 500 = 60 000 000

= 6000万年

6000万年・・・6000万年!?あれ、なんだか余計に分からなくなりそう。

4光年は何キロメートルか

また、付のニュースで話題となった地球から4光年の距離にあるプロキシマ・ケンタウリという太陽系に最も近い恒星は、イギリスのクイーン・マリー大学の研究チームが2000年から2008年と2016年に観測した結果、地球と同じように水が液体のまま存在できる惑星だといいます。

水が液体のまま存在できる惑星発見 今後の探査に注目

NHKのアーカイブ記事です。

4光年ということは、ほぼ38兆 kmで、ハッブルなら単純計算で16万年もかかる計算に・・・。

4光年

= 9 460 730 472 580.800 km*4年

= 37 842 921 890 323.2 km

40光年は何キロメートルか

2017年2月22日(現地時間)、NASAは地球から40光年先に地球サイズの惑星を7つ発見したと発表しました。このうち3つはハビタブルな惑星です。

NASA、地球に似た7つの惑星を40光年先に発見 生命居住可能性も

ITmedia NEWSのアーカイブ記事です。

NASA & TRAPPIST-1: A Treasure Trove of Planets Found

4光年≒38兆 kmなので、40光年なら380兆 kmということになりますね。

40光年ということは、4光年で16万年も掛かるわけですから、その10倍でハッブルなら160万年必要です。

ボイジャー1号ならどうか

1977年9月5日に打ち上げられたボイジャー1号ならどうでしょうか。

ボイジャー1号で1光年移動するのにかかる時間

62,140 km/h
= 17.2611… km/s
17.2611 / 7.5
≒2.3

160 / 2.3
≒69.56万年

ボイジャー1号はハッブルよりも2.3倍速いのですが、これでも70万年くらいかかります。

人類史上最も速い人工衛星(人工物)で行けばどうか

現在、人類史上最も速い人工衛星はヘリオス2号(Helios II、Helios-B)で、あくまで最高記録速度ですが、Wikipediaによると最高記録は252792 km/h(70.22 km/sで、ハッブル宇宙望遠鏡の9.36倍くらいの速度です。

ヘリオス2号ハッブル宇宙望遠鏡との速度の違い

70.22 /7.5

=9.362666666666667

≒9.36倍

ざっくり10倍にしてしまっても、ハッブルが4万年かかる1光年を4000年で行けます。ってことは40光年先に見つかった7つの惑星までは・・・それでも16万年ですか。(宇宙ヤバイ)