滑り摩擦をへらすオイル不要のボールベアリング(空スペースの自律分散式転がり軸受ADB)
自律分散式転がり軸受(ADB)なる特殊なボールベアリングに関する動画を見かけました。
ベアリングは、レオナルド・ダ・ヴィンチの考案が初めてとされる転がり軸受が発明されて以来、その原型は大きく変わっていませんが、なんとこれは潤滑油不要のボールベアリングだそうなんです。
保持器もオイルも不要
ボールベアリングの構造は、端的には外輪と内輪の間に玉が入った状態ですが、単にそのままだと玉同士が接触してしまうので保持器と呼ばれるものを取り付けたものが一般的で、最初にこのアイディアを記述したのはガリレオ・ガリレイだと云われています。それでも、玉と保持器との間にはどうしても滑り摩擦が発生してしまうため、従来品はどうしても滑りを良くするための潤滑剤が必要でした。
しかし、空スペースの自律分散式転がり軸受(ADB)は保持器そのものが不要なため、保持器が存在するがゆえに必要だったオイルも同時に不要になったといいます。
空スペースは2006年に自律分散式転がり軸受(ADB)の特許を出願しています。
滑り摩擦をなくしたオイルフリーなベアリングを開発
解説動画には株式会社空スペースの代表取締役社長河島壯介氏ご本人も登場し、地球儀を使ってその原理を説明しています。
原理はもの凄くシンプルで、ボールの軌道の一部に溝を設けるだけです。通過する玉は局所的に進む速度が落ちて再び加速するため、後続の玉との間に自然とわずかな隙間が生まれ、最大で摩擦を1/14まで軽減してくれます。
自律分散式転がり軸受(ADB) 動作と原理
動画のコメント欄を見てみると、釣具のリールに採用して欲しい!、スケボーに採用してほしい!、自動車へ応用してほしい!と、色んな業界からの待望論が聞こえてきます。
下の動画の2016年2月のコメントには自動車への応用について開発中です!との社長のコメントがあります。
708ADB+NanoD135s
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