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磁場が地球にあるのはなぜか

地球には磁場が存在します。でも、なぜ磁場があるのか。
これは、地球の外核の部分にある液体状態の金属鉄が対流を起こして電磁誘導作用を起こしているから、ということまでは分かっているのですが、ではなぜ対流が発生しているのか?そのメカニズムについては不確かだったのですが、東京工業大学がそれに関する論文を発表して2017年2月22日に英科学誌のNatureに掲載されました。
地球の内部では石英(いわゆる水晶)が結晶化しており、これが液状の鉄の対流を作り出しているといいます。

Photo:東工大ニュースSS

磁場の役割

地球の磁場には様々な役割があります。

  • 方位磁針を使えばN極は北を指してS極が南を指し示して方角を知る事ができる
  • 太陽風に直接晒されないように防いでくれる
  • オーロラを作り出す
  • 大気を地表に保つ

もし地球に磁場が存在しなければ、紫外線も現在より強烈で普通の生物は生きていけません。また、大気を維持できず、海水も蒸発して火星のような乾いた星になっていた可能性だってあります。

「新しいコアのパラドックス」を東京工業大学が解明

地球の一番内部にある内核は個体金属です。
その外側を覆うように液状金属で出来た外核があり、この外核がグルグルと循環することで電流と磁場を発生させています。(更にその外側にマントルがあります)

従来、内核として結晶化した個体金属以外の比重の軽い液体状の金属が内核側から外核側へ上昇・浮上することで対流が生まれると考えられていました。

しかし地球が現在の構造になったのは7億年前で、それ以前は内核と外核の分離がまだ出来ていなかった為、このメカニズムでは説明がつかずThe New Core Paradox(新しいコアのパラドックス)と呼ばれてきました。
地球が誕生したのは46億年で、7億年以前から磁場は存在しているはずです。(じゃないと今頃火星みたいになってる)

組成対流は「外核側から内核側へ」だった

外核の鉄は内核に比べて不純物が多く、比重や密度は内核より低いです。

東工大は実験によって、外核の外側で二酸化ケイ素(SiO2,石英)が生成・分離され、その分少しだけ密度が高くなった液状の金属が地球の中心に向かって沈んでいくことで対流が発生することを明らかにしました。

ページの最上部にある画像は実験に使われたレーザー加熱式ダイアモンドアンビルセルと呼ばれる装置のダイヤモンドで、石英ではありません。
マントル物質を上下のダイヤモンドで挟み込み、レーザー照射によって超高温高圧を発生させて地球のコアの状況を再現しています。気圧は140万気圧前後、温度は3900ケルビン(約3600℃)にもなります。

組成対流の概念についてはこちらを参照してください。(組成対流|東京大学地震研究所

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