サプール、貧しくてもスーツでオシャレを競うコンゴ紳士の生き様がかっこいい!

サプールの人々

「サプール」を取り上げたギネスビールのCM。日中の仕事を終えた後、シャワーを浴びてスーツをエレガントに着こなしたサプールたちは街に繰り出します。カッコよさがハンパじゃない動画です。

Sapeurs – New GUINNESS Advert (2014)

電力会社で電気工事をしながら1人の息子を養うジョン・バレタ さん(32歳)の月給は3万円。

こんな人にだって楽しみはある。
サプールは個性と美的センスを持ち、暗闇を照らす明かりのような存在なのです。おしゃれをしてサプールになると日常生活の大変さを全て忘れるんだ。サプールになると別の精神が宿るんだよ。
服は自分自身を映し出す鏡。その人の内面までが透けて見える。

と彼は言います。彼はスーツを10着以上、ネクタイを250本以上所有しており、費用は総額300万円。給料の8年分に相当します。
ジョンには今付き合ってる彼女がいるそうですが、結婚資金が貯まらず再婚は当分先。それでもサプールはやめられないと彼は言います。

休日になり、朝の洗濯を終えたここからがその時間。
室温35度のなか、汗だくになりながら狭い部屋でコーディネートを吟味します。
流行にとらわれずに、色で遊ぶこと。無難にまとめるのではなくあえて柄物も上手に組み合わせそれでいてエレガントにまとめます。
彼はこのとき3時間もの吟味を重ねました。洗濯物はもう乾いています。

自宅で準備を整えると、いざ出陣。
近所の人達もジョンを見ようと道路まで出てきて、なかには総出で出てくる家族もいるほど、サプールは地元の英雄でありスターです。
ジョンも素通りはせずに、スコンテンという特異なステップの技を披露します。映画館もないこの街でサプールはエンターテイナーとしての役割も担っているのだそう。

職業や年齢にとらわれず、実にさまざまな人たちがサップを楽しんでいます。

エリ・フォンテーヌ

タクシー運転手。
葉巻は紳士のトレードマーク。服にお金を使いすぎて妻に逃げられた。


フェロル

消防士。スコットランドの民族衣装キルトでコーディネート。
好きな言葉は、人生なるようになる。金持ちの家に生まれなくても楽しみは自分で見いだせる。

プランス・アルメル

プロサッカー選手で隣国のガボンのチームに所属。
シーズンオフの二ヶ月間帰省してサプールを満喫。

マルセル・セリール

アーティスト。コンゴの国旗をテーマにコーディネート。
コンゴの誇れる文化を広めたいとサプールを題材に作品を作り続ける。

セブラン・ムエンゴ

セブランさん(59歳)は父に憧れて14歳でデビュー。内戦を体験した彼はサプールは絶対に戦ってはいけないと言われています。ナイフや銃を持ったサプールなど1人もいたことはありません。服こそが己を主張する武器です。と、暴力を振るわない紳士的な振る舞いこそがサプールのポリシーだと主張します。

1997年、与野党が分裂して政権の混乱から内戦が勃発。推定1万人なら犠牲者が出たと言われています。
内戦が起こっても彼はその意志を守ろうとしました。

彼は戦火を逃れるため、庭に深さ2 mも穴を掘って大切な衣服を埋めました。3日で帰るはずが1年後になり、掘り起こしてみるとボロボロ。諦めてそのまま服の墓場にしたそう。
戦争は何も生まず、大切なものを失うだけだと彼はいいます。下の動画でもそのことについて語っています。

Sapeurs – A Short Documentary by GUINNESS (2014)

マキシム・ピヴォ(40歳)

スタイリストとして生計を立てながら無償でサプールを伝えています。
怯えたり悲しかったりしてはいけません。男として勇敢な振る舞いをするのです。と若者たちに教える彼にはテッド・ジャンヴィエ(22歳)という一番弟子がいます。
次の世代を担う若者に愛情を注ぎ、大切にするべき。といい、4万円もするイタリア製のスーツをプレゼントしてテッドをサプールとしてデビューさせました。

アラン・アクアラ・アチポ特別経済地域担当大臣

現役の大臣もサプールです。彼はこう言います。

サプールは芸術家です。好きな色を選ぶことで自由を表現しているのです。

「サプール、貧しくてもスーツでオシャレを競うコンゴ紳士の生き様がかっこいい!」への4件のフィードバック

  1. 感動した。こういうポリシーがある生き方を見習いたい

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