ハエたたきから逃げる時の蝿の動きが解明される!

2016/05/05

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2014年4月10日に米科学誌サイエンス(Science)に掲載された研究論文によると、ハエが身の危険を感じたときの動きが解明されたといいます。
蝿はハエタタキや捕食者、天敵から逃れようとするとき体を左右に傾けて戦闘機のようにローリング飛行しますが、この動きはまさに「まばたきよりも速い」ことが明らかに。

アメリカのワシントン大学(University of Washington)などの研究チームは、ハイスピードカメラ3台を用い、ハエが目前に迫る衝突をどのように回避するかを分析しました。

通常、ハエは1秒間に約200回(に1回)羽ばたきをしていますが、危険が迫った場合は羽ばたき1回、つまり僅か5/1000秒で方向転換してその危険を回避しているといいます。

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同大学で生物学を研究するマイケル・ディッキンソン教授(Michael Dickinson)は、「ハエが100分の1秒足らずで進路を変えることを発見した。これは、人間のまばたきの50倍の速さで、これまで考えられていたよりも高速。ハエは感覚の特殊な組み合わせを頼りにすることで回避行動の助けとしている可能性がある。ゴマ粒大ほどの大きさのカスリショウジョウバエ(学名:Drosophila hydei)は捕食動物に囲まれた環境を生き抜く助けになる、超高速度で対応できる視覚系を持つ。」といいます。

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生き物の時間間隔は種、もっと言えば身体の大きさによって異なります。例えば人間から見た場合、ネズミはせかせかと動き、象はゆっくり動いているように見えるのと同じです。同じように、ハエには世界がゆっくりと動いているように見えているため、人間がいくら素早い動きでハエを叩こうとしても逃げられるのです。その感覚はマトリックスのキアヌ・リーブスさながらです。

教授によると、「カスリショウジョウバエの脳はごく短時間で高度な計算を実行し、危険因子の場所、最善の回避策を厳密に判別し、側面、正面など色々な方向からの危機に対して、それぞれ異なった対応をすることができる。脳が塩粒ほどの大きさしかないハエは、ネズミなどの自分よりずっと体が大きい動物とほぼ同等の複雑な行動レパートリーを持っている。」と話します。