ベルギー最高齢アスリートが積極的安楽死、最期はシャンパンで乾杯して旅立つ

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ベルギーで「最高齢アスリート」として親しまれてきたエミール・パウウェルスさん(Emiel Pauwels, 95歳)が安楽死を選択し、家族や友人約100人とシャンパンで乾杯をした後にこの世を去りました。

18歳以上は安楽死が合法化されているベルギー

2014年1月6日、自宅で家族や友人やスポーツクラブの仲間たちに囲まれ、微笑みながら乾杯するパウウェルスさんは次のように語っています。

「後悔はしていないし、死への恐怖感はまったくない。

わたしの人生の中で最高のパーティーだ。友人全員に囲まれて、シャンパンと共に消えていくのが嫌だなんて人がいるかい?

注射薬を持って医師が来たとき、わたしは満たされた人生を送ったと思いながら、この世を去る」

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パウウェルスさんは末期の胃がんのため、この数か月間は寝たきりになっていました。2013年3月に行われた高齢者欧州選手権の屋内60メートル走で優勝したのが、アスリートとして残した最後の大きな成績でした。

90歳の時の100m走の様子、相手も90歳。手前の4レーンがパウウェルスさん。(Belgium Emiel Pauwels vs Ilmari Koppinen)

Athlete Grandfathers – 100m Race (EPIC)

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ドイツ東部ツィッタウで開催された「ヨーロッパ・マスターズ陸上競技選手権」出場時(2013年8月26日)。
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ベルギーでは2002年に安楽死が合法化され、2012年には1432件が報告されています。また、以下の国は積極的安楽死を認めています。

  • スイス – 1942年
  • アメリカ(オレゴン州) – 1994年「尊厳死法 (Death with Dignity Act)」成立
  • オランダ – 2001年「安楽死法」可決。
  • ベルギー – 2002年「安楽死法」可決。
  • ルクセンブルク – 2008年「安楽死法」可決。
  • アメリカ(ワシントン州) – 2009年

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2013年末、ベルギー上院で子供の安楽死認める法案が可決

2002年に合法化されて11年来、現在は安楽死の対象を12歳を超える子供にも拡大することが検討されています。

2013年12月12日、ベルギーの上院は末期症状の子供にも安楽死を認める法案を賛成50、反対17で上院を通過し、下院へ。国民の間で倫理観について激しい議論も。

この法案は未成年の患者について、下記の理由を基に安楽死を法的に可能にするものですが、 ” 患者が自分の状況を認識し、安楽死を要求することの意味を理解できなければならない ” としています。

  • 病気で末期状態にある
  • 耐えがたい痛みがある
  • 苦痛を緩和する治療法がない

ベルギーの隣国オランダでは12歳を超える子供にも安楽死を認めており、ベルギーはそれに追随しています。 子供の末期患者の安楽死は法律の外でも行われているとする専門家たちの話を基にすると、年間わずか10~15件になる見込みということです。