発掘した財宝は法的に誰のもの?

2009年9月、スコットランド・スターリングでパークレンジャー(自然保護官)として働くデビッド・ブースさんは、真新しい金属探知器を実践するため、それを車に積んで原野に出かけました。
車を停めて6メートルほど歩いたところで手始めに探知機を使ったところ、最初のひと探りでいきなりとんでもないものを当ててしまいます。

それは紀元前1世紀の黄金の首飾り。
発見した4点の首飾りは、これまでにスコットランドで見つかっている鉄器時代の金製品の中でも最も重要な遺物でした。

首飾りは王室債券徴収官(スコットランドにおける英国王室の代理人)により価格決定され、ブースさんには約65万ドル(約6100万円)が現金で支払われました。ブースさんはこれを発見場所の土地所有者と分割。

イギリスでの財宝法の整備

イギリスでは財宝の90%近くがアマチュアトレジャーハンターの金属探知器で発見されており、イングランドとスコットランドでは歴史的な人工遺物・財宝を探すハンターたちは法律のおかげで考古学者と協力し合えるようになっています。

青銅≠金銀=財宝

財宝法という法整備により発見者に報酬が公式に認められることで、トレジャーハンターも発見場所の記録をするなど、考古学者にとっても発見現場にとっても望ましい行動を取るように。しかし「財宝とは金銀」と定義するイギリスの法律も不完全で、カンブリア地方で見つかったローマ時代の壮麗な青銅製ヘルメットは財宝に該当せず、2010年にクリスティーズで競売にかけられてコレクターが360万ドル(当時約3億円)で落札しています。

アメリカの場合

アメリカでは原則、土地所有者に帰属したり、石器物の場合は連邦政府の所有になるなど、発見者に見返りがないことから財宝の公的保護などについて好ましくない状態にあるとされています。

「財宝法は、大切な遺物が最終的に博物館で万人に公開され、発見者が見返りを得られるため上手く機能している。発見者が正しいことをしやすくなっている」と、ロンドンの大英博物館・動産遺物財宝部門の副責任者マイケル・ルイス氏は語っています。

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